NuAns NEO その2 IP BuildでUSB Audio Class 2.0 (1)

本来、途中に6回分くらいあったはずなのですが、そちらはおいおいです。

NuAns NEOは、USB-OTG対応です。ですので、USBメモリなど接続できますね。
Windows 10 Mobile機にかかわらず、OTG対応はSnap Dragon 6xxクラス以上っぽいですねぇ。

日本で発売されているWindows 10 MobileでUSB-OTG対応は、

  • Acer Jade Primo
  • HP Elite X3
  • Lenovo 503LV
  • Mouse MADOSMA Q601
  • Trinity NuAns NEO
  • Vaio Phone Biz

というところでしょうか。
どこから見てもミッドハイですが・・・

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Windows 10 の次期大型Update 「Creators Update」にて、Windows 10にもUSB Audio Class 2.0 ジェネリックドライバーが標準搭載されるということで、現在RC?っぽいInsider Build 15031なNuAns NEOで、USB Audio Class 2.0対応のUSB Mobile DAC2機種をチェックしてみました。

基本的にMicro Bの為、USB Type-C To Micro B変換アダプターおよびケーブルを使用しています。

あえて、2種類です。どちらもAmazonから。
SSA X Timely USB Type-C to Micro B変換ケーブル(OTG対応)
MAXAH USB Type-C to Micro B変換アダプター(OTG対応あ 56Kオームレジスタ)

注意! Production Releaseである、Windows 10 Anniversary Update(Build 14393)では、USB Audio Class 2.0はまだ動作しませんので、試してみたい方は、覚悟をもってInsider Buildに臨むか、Creators Update正式配信まで待ちましょう。

USB Audio Class 2.0対応のWindows 10であれば、USBに挿すだけで認識します。
Windows 10 Mobileの場合、USB-OTG対応でないと認識しないのでご注意を。

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NuAns NEOはOTG対応ですので、挿すだけで認識します。

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USB Audio Class 2.0対応デバイスを認識すると、ボリューム表示が外部画面となり、通知、音楽再生とは独立してボリュームコントロールが可能です。

さて、NuAns NEOとモバイルで愛用のAudio Technica ATH-EW9をつかって、2つのMobile DACを比べてみましょう。

その1 Cyberdrive Clarity Aura
Web/Amazon)
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CyberdriveのMobile DACで、Micro Bタイプです。(USB AタイプのFeatherもあり)
昔から定番DAC、Cirrus Logic CS4398を搭載し、ヘッドフォンアンプ部はMAX97220A、USBコントローラーにXMOSと、3チップの回路構成とシンプルにできるのでこれだけ小さくできたのでしょうね。

NuAns NEOに接続すると・・・

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なんと動作しないかもしれない通知が表示されます。これは、推測ですが、DSDにも対応しているから?と思っています。
もちろん問題なく動作します。
NEO本体のボリュームよりもデフォルトは少し小さめ(まあ、普通のW10Mのボリュームに感じます)
手元でボリュームも調整できますので、便利ですね。

Grooveおよび、Foobar 2000 Mobileで問題なく動作しますが、この子は往年のDACを使っているからか?MAXAHの変換アダプターで24/96のFLACを再生していると、頻繁に接続が切れます。(やはり消費電力高めかと推測)
ですので、Cyberdrive系を使う場合は、接続ケーブルに注意したほうがいいかもしれませんね。(SSA X Timelyは問題なし)

音質ですが、NuAns NEO本体の音質をどうこういう記載していませんが・・・
もちろん、ダイナミックレンジもノイズ比も、本体のSoC内蔵オーディオCODECとは比べ物にならず良いです。
ただ、DACメーカーによる音の違いはありますからそこを少し。

Cirrus Logic(および買収されたWolfson)は、まあ、初代iPodの高音質を支えていたり、iPhoneのCodecチップとしてここのチップが入っています。
最近の薄型になってから、どんどん使用するチップの性能が低下してますけども・・・
中音と低音がちょい強め、高音域は乾いた感じがあります。ちょい強めな中低音は、ATH-W5000を通すと、DSPでリバーブをかけたようなぼやけ方に感じます。

まあ、一般向けしやすい音かなとは思います。

その2 COVIA ZEAL Edge ZDC-205A-SG
(Web/Amazon)ProShot_20170219_220926

ESS TechnologyのSABRE ES9023を使用したMobile DACで、Micro Bタイプです。
私が知ってるESSといえば、サウンドカードのチップだったのですが、いまではこのチップの上位のES9018や新機種はかなり人気のあるDACですね。
USBにおなじくXMOS、DACはES9023、ヘッドフォンにES9601を使用し、やはり3チップ構成で小型にしてますね。
Cyberdriveと違いボリュームはありません。
NEO本体のボリュームよりもちょっと小さい程度で、他のW10Mに比べれば少しボリュームは大きいですね。

こちらはAndroidデバイスでファームウェアを落とすことで、既存のW10Mでも認識するようにできますが、むかーしむかしの規格で、いろいろ問題があるので、私は試す予定はありません。

NuAns NEOに接続すると、何の問題もなく認識します。(こちらはPCMのみの対応ですので)
もちろん、ダイナミックレンジもノイズ比も、本体のSoC内蔵オーディオCODECとは比べ物にならず良いです。
ESSはフラットで色付けのない音と言われているようですが、私も50時間エージング後聴き比べ、そう感じました。

高音域の音はシンバルのならしかたにより忠実に鳴りますね。甲高いシンバルでも耳にささることなくしっかり聞こえます。
中音域や低音域も変な味付けをせず忠実にならしている感じがあります。
バランスも良く、Cyberdriveに比べて、クロストークも上だと思います。
ATH-W5000で再生しても、今のご時世、1万円以下でここまでの音聴けるのかと正直唸りました。
生撮りのハイレゾオーケストラやアンサンブルを聴くと、各楽器が生き生きとしてますね。

味付けしない音=原音に忠実な音なのですが、こういう場合、ソースに左右されやすい。また、出力先のヘッドフォンにも左右されます。
ZEAL Edgeを使用するときは、少しそちらに気を使ったほうがいいかと思います。

もちろん、どちらを使うにせよ、ハイレゾマークの入ったヘッドフォン/イヤフォンを使用しないと、再生周波数特性が足りないということもあります。
(うちのEW9、マークはないですが、48KHzまではいけます)

そして、ソースとなるデジタル音源データも、WMA Lossless/ALAC/FLACなどの非可逆圧縮音源、AACの場合は高ビットレートの音源を用意したほうがいいと思います。
マスタリングや、録音の仕方によりかなり忠実に音が変わってきますが、そこらへんはユーザーは選べないので・・・

USB Audio Class 2.0対応により、Windows 10 Mobileでも気軽にUSB DACを使用することができる日がもうすぐきますね。

明日になれば、NuAns NEOの後継機発表があると思います。
現行機種でも、V92ファーム以降、かなり音質が良くなっていると思いますが、USB 外付けDACを使用してさらに高音質な環境が、もう少しで手に入りますね。

さて、(1)と名を打ってあるのは簡単で、私が一番気に入っているDACメーカー 旭化成マイクロデバイス(AKM)を搭載したMobile DACがまだ到着してないのです。(2)は、そちらの紹介と3つの簡単な比較を。

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