その2では電源強化としてスイッチングノイズ対策などのFX-Audio Petitシリーズを使用しましたが、今回は、YAMAHAのDTM音源 MU2000などに付属していた12V/2AトランスACアダプターを試してみます。
尚、こちらもATH-EW9クラスでは感じられない、ATH-W5000を通しての感想です。ですので、イヤホンによっては気にならないなどあると思います。
うちには、MU2000EXがありましたので、このACアダプターを所持していました。ただ、もう20年近いものなので、最低限電解キャパシタは交換しておこうと思い、ニチコンKA 25V/6800uFに交換したものを使用しています(ELNA 25V/4700uFが最初からついていましたが、ニチコンKAは小型品なので、同サイズを取り付けたところ、容量アップとなりました)
YAMAHA PA-6は現在は後継のPA-6Bを経て、現在は保守部品として販売されているものですね。
Sound Houseさんで、V6952002として在庫があるようです。(PA-6とは内部が変わってる可能性もあります)
まずは、Petitシリーズを使用していないときに、このYAMAHA PA-6に交換しました。
トランス電源らしく、スイッチングノイズがない(但し、平滑リブルはある)ので高音域がクリアに感じました。AKM DACの音の表情も純正ACアダプターではなかなか出にくかったのが出てきていてかなり良いと感じましたね。
ただし、高音域に少々不快な揺らぎがあったのも事実でした。平滑リブルかな?と思い、もう1本6800uFがあったのでそちらを追加したところ、その揺らぎは消えましたが、高音域がクリアになったのにも関わらず、一部が曇ってる感覚がまだ残っていました。
そこで、PA-6をいつもの3点セットにして強化など、根本的な改造をしてしまうことに(沼です)
まずは、基板のスペースを確保するために4本の整流用ダイオードをSBDブリッジダイオードに変更。
この写真にはないですが、整流用ダイオードと並列に0.1uFのセラミックキャパシタが入っていましたが、これをWIMAの0.1uFフィルムに変更しています。
2本のニチコンKAのスペースを確保するため、GND側のベタに新しく穴をあけ、元のキャパシタの位置をずらして2本入るように変更、ブリッジダイオードで空いた箇所を利用して、0.1uFの積層セラミックと0.47uFWIMAフィルムを配置しました。
この後、家に余ってたTOKINのACノイズフィルター付きIECインレットを無理やり固定し、DC側も標準では長すぎたため、Petit Susieで使わなくなったDCケーブルを流用し、納めました。(ACインレットは収まってませんがね)
トランスでノイズは分離されてると思いきや、1次側にACフィルタを入れるとやはり変わるというのと、いつもの3点セットで幅広い帯域でノイズの減少対策を行い、13600uFというキャパシタ容量でリブル低減も行いましたが、これだけのキャパシタですと、電源投入時の突入電流や、元々非安定化電源で無負荷時は15.6VですのでK7側にダメージがないかと心配はありますが、K7には保護回路があるので全く問題はありませんでした。(それどころか、保護回路で止まったりもしていません)まあ、日本未発売のFiiO PL50のキャパシタ容量はもっとありそうですしね。
音質は高音域のクリアさと空気感の良さ(これはPetitシリーズで対策したスイッチング電源でもなかなか難しい)が出ており、やはり、トランス方式電源の良さを実感した次第です。
まあ、オーディオ沼にはまってる状態ですが、やはりいい音で聴きたいのでどうしてもこうなってしまいますね。
PA-6側もいろいろいじってみたので、次はPetit Susieのほうもいろいろいじってみたいと思います。
やはり3点セットにしたいし、ルビコンの電解では高音域の空気感がでてませんからね。(その代わりすべての音がソリッドで細かいのは確かですが)