タイトルの通り、いい音楽をいい音で聴きたくて、なんとか不要というわけでもないけど泣く泣く処分し、FiiO K7を購入しました。
この前FiiOが発表した、K9 AKM(AK4191+AK4499EXEQ)を待ちたいとも思いましたが、価格的に多分買えないなというのもありましたし、精神的に療養中で、いい音楽をいい音で聴いて心穏やかにしたいというのが一番で、半年弱前からなんとかやりくりしようといろいろやっていましたので、K7にしたのもあります。
さて、私がFiiO K7を購入した点について、まず、中華DACの信用度っていうのはあまりありませんでした。
ですが、
- AKM AK4493SEQをMONOモードで左右1基ずつ搭載していること
火災より復活したAKMのAK4493EQのマイナーチェンジ版ですね
(私にとって初MONOモード)
- DACからヘッドフォンアンプ、出力までフルバランス回路であること
- PC用のDACとして、USB接続、ASIOで問題ないこと
というのがありました。
私が音楽を聴く場合、Foobar 2000またはuLilithでASIO出力。Windowsからの再生はオーディオインターフェースUR22Cが担うので、音楽再生専用として使います。
これだけのフル装備で価格が3万円代前半であることも決め手でした。
但し、LDOによる電源分配がしっかりしているという売りでしたが、スイッチングACアダプターによる電源供給は、正直ネックと思っていました。
今回はいつものこのざまではなく、ATH-W5000/EW9の消耗品や、Furutech FT-7445(R)などでお世話になっているe-earphoneより購入です。
早速開封して、中身を確認します。本体、ACアダプター、6.34>3.5変換アダプター、USB A-Bケーブル、説明書ですね。
早速、FiiOよりあらかじめDLしておいたFiiO USB Driver 5.58をインストールしてPCに接続。最初の音だしをしました。
正直、最初はうちのAK4493EQポータブルDAC、iBasso DC01より音が棒のように聞こえ、これは・・・やはり中華クオリティかなと疑いました。
まあ、1日小音量で24時間再生しっぱなしでだいぶ良くなり、iBasso DC01なんぞ二回りも越えましたが、やはりスイッチングノイズによる音質の低下は否めないのかなと思いました。
(SeasonicのPlatinum電源のノイズ対策はかなり良いということでした)
どのような音質低下、改善などはその2/その3の、トランスACアダプター YAMAHA PA-6や純正スイッチングACアダプターのノイズ対策で。
32bit/384KHzに対応している為、Foobar2000でASIO、FLACのハイレゾやCD音源をPGGB-RTによるアップサンプリングで聴いています。
私はこの数十年、ずっとAKMのDACメインで使用してきており、その間にBurrBrown、Cirrus Logic(及びWolfson)、ESSなどのDACを積んだ機器を使用してきました。
AKMのDACは非常に素直な音で、味付けをせず、音が発生してから鳴り終るまで忠実に再現してくれるDACと思っています。ですので、今回MONOモードでフルスペックともいえる(まあ、4パラ、8パラやAK4191+AK4499exeqパラなど凶悪なさらに上はあります)環境で音楽を聴きたかったのです。
(AKMのDACは上記のような特性の為、打ち込み音源でただ音を鳴らしただけならそれなりに、ミキシング、マスタリングの良しあしも含めて再生してしまうので、そういうところは欠点?なのかもしれませんが・・・)
ATH-W5000関連でも記載していますが、このヘッドフォン、上流の音を素直、忠実に再生する為、ソースはもちろん、DACやヘッドフォンアンプの特性をそのまま再生してしまいます。ですので、iBasso DC01ですら、ATH-W5000の能力に追いついていない状態でした。(再生能力が低いと音が曇ったりゴロゴロになってしまいます)
FiiO K7は電源強化はもちろんしたほうがいいのですが、ATH-W5000(バランス化)の能力に見合った音を出してくれていると思います。これぞ、AKMのVELVET SOUND!!という感想です。
ちなみに、iBasso DC01で結構いい音出していたATH-EW9(これもバランス化、オヤイデ102SSCリケーブル済)ですが、FiiO K7に接続し、ATH-W5000と同じ曲を流したところ。音を再現しきれず、このクラス(発売当時2万)でも、FiiO K7のほうが勝ってしまって、逆にFiiO K7(AKM DAC)の良さを伝えきれない残念な結果になってしまいました。
内部もしっかりした作りをしており、基板実装電解コンデンサ、タンタルコンデンサなどを使用していること、THX AAA-788+ヘッドフォンアンプ回路についてはTHXというとサラウンドですが、元々色付けのない原音忠実なアンプ回路の基準に沿ったもので、その名の通り、充実に再生してくれるものでした。
ただ・・・電解コンデンサは日本製オーディオグレード、ジャックもPentaconnやNeutrikだったらなと思いましたね。(ここら辺は価格相応なのでしょう)
音質に関しては満足ですが、せっかくのRGB LEDインジケーターがON・OFFの時くらいしか使われず、あとは44/48と88/96以上、DSDで色が異なるだけです。
ここら辺はせっかくのRGBインジケーターで複数のRGBLEDを入れているのですから、PCM/DSDの状態、量子サンプリング数(16/24/32など)サンプルレート(44から384まで細かく)同時に表示してほしいですね。
そして、AK4493SEQ及びUSBコントローラーであるXMOS XUF208は32bit/768KHzまでサポートしているのに、K7では384KHzまでのサポートです。
BT対応のK7BTのFAQに768ではノイズが入り、その不具合を取り切れなかったため384に制限しているという記載がありましたが、これも改善してほしいですね。
K5 Proでは対応してるので、MONOモードなのかフルバランス回路で何か電力的な問題があるのか?謎ですが、頑張ってほしいところですね。
基本的にバランス接続でしか使用していませんが、フルバランス回路による左右分離の良さ、+側ー側両方での増幅による、音の解像度の高さ、AKM DACらしい色付けがなく、全体的にフラットで原音に忠実であろう再生能力。ストリングスや女性ヴォーカルの音の余韻の再現性などとても完成度が高いと思います。
とりあえず、さわりで、音質関連についてはあまり触れていませんが、そこらへんは今後の電源強化後に。その2の純正スイッチングACアダプターのノイズ対策に関しては、Black Fridayのこのざま発動で、まだ届いておりません(号泣
現状、魔改造したYAMAHA PA-6を使用して再生はしておりますが、正直、MaXiOレベルと思っています。
当時40万近くしたESI MaXiO XDの感動をこの価格+電源強化分で味わえる・・・これはいい世の中になりましたね。